エクスポネンシャルライフ

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読書は成功する為に必須の習慣なのか?

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ネットやビジネス雑誌、経済新聞などの記事で

一定の成功を収めた経営者のインタビュー記事などで

彼ら彼女らが成功に至った要因として事あるごとに

語られているのが”読書習慣の重要性”だ。

 

読書習慣を重視する著名な人物といえば、

やはりビル・ゲイツ氏が筆頭に上がるだろう。

 

ゲイツ氏は定期的に「読むべき本」として

本人が選択した優れた作品のリストを

ネット上に公開しているし

 

経営者の時代から、読書をする為だけに

長期休暇をきっちり取るほど

筋金入りの読書家としても知られている人物だ。

 

数年前まで世界ナンバーワンの富豪として君臨していた

ビル・ゲイツ氏の読書習慣を尊ぶ姿勢は

世界中の上昇志向を持った方々に多大な影響を

及ぼしただろう。

 

実際、自分もこういった成功者たちの言葉を胸に

日々読書に励んでいた。

 

試しに「成功」「読書」というワード検索してみると

あらゆるサイトから読書習慣が成功に不可欠とされる

記事が連なって出てくる。いわく、

 

『読書こそ最もコストパフォーマンスの高い

自らへの投資であり』

『成功と読書量は比例している』と・・・

 

だが、自分はここ最近”読書習慣”と経済的な成功に

あまり関連性はないのではないかと思うようになっている。

 

むしろ読書習慣が成功を邪魔する面があるのでは

ないだろうかと考えるようになった。

 

世界中の著名な経営者、投資家、起業家の主張と

成功者とは呼べないご身分の私の主張とでは

あきらかに自分の意見は分は悪すぎるのだが、

少しだけお付き合いいただだきたい。

 

さて、自分にとって読書が本格的に習慣化したのは

2008年なので11年前になる。

 

転職がきっかけで

それまでは漫画、小説などのフィクション系の

読み物が読書の中心だったのだが

いわゆるビジネス系や科学・思想などが中心の

読書スタイルと変わっていった。

 

今後のスキルアップや起業に備えての

スタイルの変化だった。

 

そもそも幼少期から社会人になるまで

読書は常に自分の生活の中心にあった。

 

というか、

自分の社会人としての第一歩は

読書という行為の完全な延長の結果、

自分が通いつめていた地元の大型書店

への就職という形になり、結局そこの

書店員として約9年間も勤務する事になった。

 

日本の出版業界は電子書籍が一般化するまで

かなり保守的な経営をしていたので

恐らく自分の出版業界に関する知識は

当時と同様、今でも十分通用するだろう。

 

要するに、生まれて物心つき始めて

あらゆる絵本を読みあさり始めてから、

今のいままで本に関わっていない日など

1日足りとて無いのが自分の人生だ。

 

さて、ここで疑問が湧く。

 

読書習慣と成功に相関関係があるならば

今の自分に大成功とまでは言わなくても

ほんの微々たる成功の芽を感じ取れても

おかしくないのではないか?

 

だが自分は

いまだ、社会階層の底辺にうごめいている。

 

そして、その原因は

読書という行為が持つ強力な罠

に陥ってしまったからだと考えるに至った。

 

今回はこの読書という行為が

一歩間違えると成功への恐ろしい障害になる事を

読書を続けてきた自分の実例を交えて

皆さんにお伝えしようと思う。

 

読書行為が成功への弊害になる例として

自分が陥ってきた罠は以下

 

①時間つぶしとしての読書行為

言葉通り、読書が時間をつぶす為だけの

行為になってしまう場合がある。

待ち合わせや休憩時間の合間に

読んではいるが、まったく何も頭に残らない。

それでも、本人は読み終わった事に対し

満足し、学びを得られたと勘違いしてしまう

 

②現実逃避としての読書行為

小説なら恐らく主人公として、

ノンフィクションでも物語の中心人物か

語り部の役を自分自身に投影するだろう。

現実では一介のしがない会社員も

「自分が主人公となれる本」を買うだけで

いつでも現実逃避できる。ストレス解消

にはもってこいだろうが、想像力を駆使

し自分だけの世界を作り上げたまま、

そこからなかなか抜け出せないでいる。

 

③優越感を感じる為の読書行為

読書を定期的にしている自分という存在に

満足し、他者との差別化に利用するようになる。

読書する行為自体を、優越感を得る為の

手段としてしまっている状態。

 

④書籍購入費の無駄遣い

読書習慣が”中毒”に変化すると、本を買う行為

自体が目的になってしまう。

”本を買うのは自己投資だ”と言い聞かせながら

数十年間積み重ねていった書籍購入費は

もしかしたら何かまとまった軍資金に

なったかもしれない。

 

⑤読書によって強化された想像力の弊害

②現実逃避としての読書行為によって

強化された想像力が現実世界で悪影響を

及ぼす事がある。いろいろなパターンが考え

られるが、自分が理想とする人物像や環境

と現実世界とのギャップが激しいと、

さまざまな場面で軋轢を残す場合がある。

 

⑥読書する時間と現実とのアンバランス

家族、友人、尊敬する人物との実際の

コミュニケーションを通じた学びより

、本を読む行為を優先してしまう。

もちろん異性との出会いの確率も

低くなるだろう。

 

⑦素晴らしい読書行為が永遠に続く・・・

素晴らしい行為が罠?

もし本人が覚悟しているなら

最低限の生活費だけ稼いで、あとは

死ぬまで世界中の名著を読み続ける

人生を過ごしても自由だ。

成功とは無縁の質素な生活を

続けられるだけ続けることが可能だ。

 

もし、あなたが読書好きな人物なら

どれか1つくらいはあてはまらないだろうか?

 

世に言う成功者たちの読書習慣と

今上げた読書の罠に陥った者の最大の

違いは

徹底したリアリストか

夢想家かの違い

であると断言する。

 

ビジネスとは現実世界で誰も見た事がない

新しい価値を作り上げる行為だと思う。

 

読書習慣のある成功者たちは

本に書いてある事を実践している訳ではなく

 

彼らは恐ろしいほどのリアリスト思考から

 

分厚い本の中のたった1フレーズから得られた

インスピレーションを現実世界に落とし込む

能力に長けた人物たちなのではないだろうか?

 

もし、自分が読書家だと認識していて

かつあまり経済的な成功に近づいている実感が

なかったら一度本を置いて真剣に現実と

折り合いがついているかどうか検証してみては

いかがだろう。

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